Vol.24秋号
Kさん【長野市】

介護施設の快適さを模索して ホクシンハウスの“暖かさ”と“涼しさ”を体験中

Kさんは福祉団体のトップとして、お年寄り向けの介護施設をいくつも運営しています。「介護はサービス業」ととらえ、それまでの介護業界の常識を覆す施設づくりをしてきました。そのKさんが注目したのはホクシンハウスの快適さ。築20年の木造の自宅をFB工法でリニューアルされ、いずれ介護施設にも生かすため、目下、自宅でその快適さを実体験中です。Kさんに介護事業にかける思いや経営上のポリシーなどを伺います。

介護はサービス業最高のおもてなしを

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物腰のやわらかな上品な奥様という印象のKさん。じつは数百人もの介護職員を擁し、次々と斬新な発想で施設を展開していく事業家です。Kさんが初めて特別養護老人ホームを立ち上げたのは、平成9年。医療関係など限られた団体にしか社会福祉法人の認可がない時代で、県内では民間事業者の先駆けとなりました。当時は“介護・福祉”というと介護保険の施行前でもあり快適な施設や付加価値の高いサービスはなかなか望めませんでした。
そんななか「介護は顧客満足を目指すサービス業」と言い切って、職員教育に力を入れてきたのは画期的なことです。高名なホテルマンを招いておもてなしについて学んだり、職員参加で法人の行動指針を定めたり。人手不足が言われる介護業界ですがKさんのもとには、公的病院で経験を積んだ看護師や、実践においても一目置かれる理学療士など、志ある人材が集まっています。彼らが核となって、施設ごとに個性のある介護を展開しています。   
傘下の特別養護老人ホームには重厚な和風のたたずまいで高級旅館のような風情ある施設や、リゾートホテルのような明るい雰囲気の施設も。お年寄りがそこで日々の暮らしを愉しみ、職員も誇りをもって働けるようにという配慮です。
食事の面ではいわゆる給食の概念を越えて、鮮度と品質にこだわって地元市場から仕入れています。契約農場を持つ業者による食事提供や、施設内で野菜の水耕栽培を行うところも。バイキングやスイーツビュッフェなどを催し、食の愉しみを大切にしている施設もあります。
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お年寄りが意欲を持って自から動くデイサービス

傘下のデイサービス施設では、ただ何でもお世話したり、集団で同じプログラムをするのでなく、お年寄りひとりひとりが自ら動き楽しめるように工夫が凝らされています。お年寄りは、カラオケ、歩行浴、映画、マシンジム、パソコン、パンづくりなど、プログラムを自由に選んで、自分で自分の日課を組み立てます。テラスにはビー玉が埋め込まれ、そこを歩けば足裏に心地よい刺激となります。テラスと室内のカフェテリアには、なんと足湯が湧いています。お年寄りの気持ちよさそうな笑顔が印象的です。
施設内のプログラムはすべてポイント制。自主的に動いてもらうための仕掛けです。たとえば、フロア中央にある階段を上り降りすれば、ポイントがゲットでき、そのポイントを使ってカフェテリアでお茶できるという具合です。内装はもちろん、イスやテーブルもデイサービスとは思えないファッショナブルさ。特別養護老人ホームが「暮らしの場」ならば、こちらは「非日常を愉しむ場」と位置付けられています。
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介護保険の枠を越えて人生に愉しみと喜びを

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 「デイサービスのプログラムを通して同好の仲間と交流し、いい刺激を受けて、それを自宅に持ち帰って、また次のデイまで気持ちの張りを持って過ごしていただきたい。みなさん、おしゃれをして来てくださるのがうれしいですね」
 このKさんの思いは、介護保険上のサービスに留まりません。おしゃれで充実したデイサービスの施設は、デイサービスのない休日や夜間には、大人のカルチャークラブとしての利用が始まっています。趣味の講座のほか、二胡の演奏会やおやじバンドのコンサートも開催。「趣味を愉しみ、人と交流することが最大の介護予防」とKさんはその意図を語っています。当初は50歳代からの利用を想定していましたが、40歳代の利用者もいます。
 こうした施設利用やサービスの必要性は誰もが理解していますが、具体化したのは県下の介護事業所では初めてではないでしょうか。Kさんの発想の斬新さに脱帽です。

職員がプライドを持って働けるように

「介護はサービス業」として職員教育を徹底するのは、職員にプライドを持って働いてもらうためでもあります。あいさつや笑顔、身だしなみから始まり、行動指針に沿った対応が求められます。さらに法人全体の40セクションで定期的に行なわれるチェックは、壁にブラックライトを当てて汚れを発見し、ベッドのシーツのしわまでチェックするといった厳しいもの。
「自分達の働く環境が、外部評価によって世間に認められることによってプライドを持って働くことができ、職員が定着すると思っています。進むべき道をきちっと明確に示しながら、同じ目標に向かって働く私も仲間の1人です」
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ホクシンハウスの性能を活かして、次の一手を

Kさんのお宅は和風の落ち着いた外観。元の外観はそのままに、内部はモダンな内装にリフォームしました。構造上どうしても出てしまう天井の段差には巧みに間接照明を配し、タイルの床は美しい模様を描いて、センスの良さがしのばれます。タイルは他の床材に比べてメンテナンスが楽で、清潔を保つのも容易。Kさんは施設の床材として注目し、まずは自宅で使ってみることにしました。
もちろん、ホクシンハウスの優れた住宅性能を実現。この1年、冬の寒さも夏の暑さも経験しましたが、「想像以上に快適な住み心地です」。
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以前の家は冬の寒さは耐え難く、Kさんが職場から自宅に戻って、まずすることは7台のストーブに給油することでした。
「ホクシンハウスは快適なだけでなく、暖房のコストが低いですね。夏の冷房もエアコン1台を時々使うくらいで、家中が涼しいです」
いままでいくつもの施設建設を行ってきたKさんですが、じつは「案外、思うようにならないことが多い」と言います。目に見えるデザインなどはまだしも、目に見えない快適さやランニングコストには、あまり配慮しないことが多いのだとか。鉄筋の大規模な建物でも、場所によって温度差があったり、空気がよどんでいたり。しかも冷暖房費は莫大な出費になります。
「快適さは、施設のご利用者様へのサービスの基本です。そして、冷暖房費やメンテナンスのコストが小さい、環境にやさしいということは、事業者として見逃せないポイント。1年住んでみて、ホクシンハウスは思った以上に優れていると実感しています」(Kさん)
これから、Kさんがその実感をどう施設に展開していくのか、目が離せません。
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