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「知りたい」無暖房住宅への挑戦

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無暖房住宅とは?

山下教授(左)と相澤社長の対談は山下教授の研究室で行われました

 建物の壁・屋根・窓・換気の性能を高めることにより、極寒の気候下でもテレビや冷蔵庫等の生活熱や太陽熱で快適に暮らせる住宅のこと。人の体温や照明機器などの排熱を有効利用することで特別な暖房機器を設置することなく快適に暮らせる住宅です。
そんな夢のような住宅を研究しているのが信州大学工学部 社会開発工学科の山下恭弘教授です。日本国内での無暖房住宅研究の第一人者である山下教授は北欧、スイス、カナダなどでも実用化されつつあり、ドイツでは国家プロジェクトとして推進されている無暖房住宅を「日本国内でも広く普及させたい」として、信州大学工学部内の実験棟で昨年秋より無暖房住宅のデータ計測・評価試験をされています。

山下教授の志に賛同し、開発を進めてきたのがホクシンハウスです。この度商品化第一号の「FBソーラー無暖房住宅」が長野東展示場西にプレオープン。本格的な無暖房住宅時代に向けて注目されています。
山下教授とホクシンハウスの相澤社長に注目の無暖房住宅についてうかがいました。

長野県の住宅の一番の問題は「なから」主義

―教授は昨年8月から実験棟を建てられて実験を続けてこられているのですが、そもそものキッカケは何だったのでしょうか。

山下教授 私は北海道出身なんですが、私が長野県に来てから一番きらいな言葉は「なから」という言葉なんですよ(笑)長野県は北海道ほど寒くはないから家も「なから」でいいだろうと。高気密高断熱ではなくて中気密中断熱でいいんだと。家中あっためたら体がなまるとか、冬は寒くて夏は暑いのは当たり前、気密を高めると窒息してしまうとかいろんなことを言う人がいたんです。そこで長野県でも徹底的にやってみようと、私は今飯綱に住んでいるのですが、自宅のボイラーを改造して床暖房システムを作ったり、コストをかけないで快適な生活ができる家を模索し続けてきたんです。
 日本の次世代省エネ基準を見ると、他の先進国に比較して非常にレベルが低いんです。京都議定書をはじめとした地球環境やこれからの経済状況を鑑みて、快適性と経済性が非常に高いレベルの建物を普及させたい、そんな思いから無暖房住宅の実験棟を建ててデータを収集しているんです。そしてこのような建物が普及してくれればと思っていたところ、ホクシンハウスさんが第1号で手を上げてくれたというわけです。

―実験棟ではどのような測定をされているのでしょう。

山下教授 実験棟は広さは8畳、天井高は2.6メートルで通常人が生活する状態を再現して外気・室内温度、湿度はもちろんのこと、壁体内や地中温度等の計測を行っています。室内には冷蔵庫、照明など熱源となる電気製品と人体と同じ熱量を発生する人体模型を置いて常時計測をしています。それだけでなく宿泊による体感実験も実施しています。

―通常の生活と同じ条件で計測をなさっているわけですね。体感実験とはどのようなことでしょう。

山下教授 学生が実験棟に泊まり測定をするわけです。人体模型1体と学生一人という条件で、そこで生活をすることで数字だけでなく体感したことをレポートしてもらっています。
 昨年の暮れは雪も降って気温も0℃以下まで下がりましたが室内温度は22℃と、とても快適でした。

―高断熱高気密住宅のパイオニアとして知られるホクシンハウスは地球にやさしい暖かな家づくりを実践されてきたことで知られていますが…

左)FBソーラー無暖房住宅の壁面カットモデル 厚さ400mm
右)一般住宅の壁面カットモデル 厚さ100mm

古新聞から再生された断熱材、セルローズファイバー。ちなみに展示場1棟分に使用する断熱材の原料は、約80世帯の家庭が1年間に排出する量です。

相澤社長 FB工法が誕生し本年で18年を迎えます、「FB工法」は今注目の外断熱工法で、一般住宅の10倍という最高ランクの気密住宅認定を全国で初めて取得しました。一昨年7月から全室24時間換気が義務付けられましたが、FB工法では開発当初から室内はもちろんのこと、床下・壁体内も24時間の換気をしてきました。そして床下の暖房機1台で、家中が均一な暖かさになるというものです。暖かさはもちろん、建物自体を長持ちさせる工法としても好評をいただいています。
さらに、地球にやさしく無限のエネルギーである太陽熱を積極的に取り入れる太陽熱暖房住宅FBS工法が完成しました。FBS工法はその性能から2期連続で省エネ住宅賞を受賞、さらにソーラーハウスの認定を受けました。
 ソーラーハウスは誰もが憧れるものですが、コストの面で心配される方のために登場したのがFBソーラーです。FBソーラーは、不凍液が循環して一年中お湯とりと暖房ができるシステムです。シンプルな構造のためリーズナブルなソーラーハウスとなり、現在では、ホクシンハウスのお施主様の実に6〜7割の方がお住まいです。なおこのFBソーラーは、環境共生住宅の認定も受けています。
 そしてこのたび山下教授の志に賛同し開発・商品化に踏み切ったのが、国が推奨している次世代省エネルギー基準の3倍という夢のような断熱性能の本体に、FBソーラーを搭載したものです。

―なるほど。でもコスト的に相当高くなってしまうと思うのですが…

 「FBソーラー無暖房住宅」は環境・性能・健康全てに最高水準でありながら、リーズナブルな価格を実現するため統一された基本設計のもとに、同じ大きさ・同じ形の建物でコストメリットを図っていますが、プラン、デザイン、素材を自由に選択することで、お施主様の希望通りのオリジナル住宅の実現が可能になります。

―この度ホクシンハウスでは無暖房住宅の実験展示場をプレオープンされるとうかがいましたが…

長野東展示場西側にプレオープンした無暖房住宅実験展示場

相澤社長 このような建物のニーズは今後さらに増えていくことと思います。昨年1年かけて開発し、商品化したこの無暖房住宅、本年は検証と普及の年と考えています。昨年10月に着工したFBソーラー無暖房住宅実験展示場が長野東展示場の西側に本年1月にプレオープンします。計算上ではソーラーと生活熱で暮らせるシミュレーションは出ているわけですが、実際の建物でそれを証明するために山下教授に計測、性能評価をしていただく予定です。長野県各地にもモデルハウスを建築し、計測・普及をしたいと考えていますので、ご希望の方はお問い合わせください。

山下教授 私も「FBソーラー無暖房住宅」には大きな期待をしているんです。住宅会社がさらなる高品質とコストメリットを追求して、無暖房住宅が日本に普及してほしいと願っています。

―本日はどうもありがとうございました。
     
 
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