モミの木やカラマツが生い茂る閑静な別荘地を入っていくと、次第に車の音や周囲の雑音が遠ざかり、サラサラと木の葉がかすれあう音と小鳥のさえずりが聞こえてくる。自然に囲まれ、林の向こうには、心が洗われるような美しい情景。別荘のテラスで紅茶を楽しみながら、軽井沢らしい瀟洒なひとときを過ごせば、さぞかし優雅な気分であろう。
世間の雑踏とは無縁なこのロケーションの中に、ベンチャー企業があるとは誰も想像しないのではなかろうか。だが、木立と調和しつつ、あたたかみと誇張しすぎない風格が漂うこの建物こそが、日本全国はじめ海外にも市場をもつスキンケア化粧品「スパカルエッセンス」の発売元・ユーストーリー株式会社である。 |
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代表の松本正二さんは、故郷の島根から大阪へ出て化粧品販売に携わり、その後独立。経営も軌道にのり、いざ全国へ展開しようと東京進出を考えたが、「美容と健康を扱うものが豊かな自然と無縁な環境では、本当に喜んでもらえるものをお届けできない」と、東京まで新幹線で1時間という至近に位置する軽井沢へ移住したのが7年前。移住当初、最も辛かったのは軽井沢の厳しい寒さだったという。最初の2年間は、売り物である化粧品が凍ってしまったり、あまりの寒さに夜の作業が困難だったり。この窮地を救ったのが新商品「スパカルエッセンス」と新築した自宅兼オフィスであった。
「スパカルエッセンス」は、信州産ハーブと沖縄の海洋深層水からつくられた自然派スキンケア化粧品。ちなみに「スパカル」とは、癒しと保養の温泉地「スパ」と、日本有数のリゾート地「軽井沢」を組み合わせたもの。今や全国の美容室やエステサロンのほか、インターネットを通じて世界へ「美のエキス」を発信している。 |
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| これを支えたのが、オフィスとエステルームを併設した新居。とにかく、寒さを克服するため、こだわったのは「あたたかい家」。住宅雑誌やチラシを調べ尽くし、たどり着いたのがホクシンハウスだった。ホクシンハウスより「信州から美容と健康を生み出すのは素晴らしいこと。ぜひ美容と健康を育めるようなあたたかい家に住んでもらいたい」との提案があり、家づくりが実現した。 |
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心機一転、あらたなスタートを切ってからというもの、業績は順調に伸び続け、今では周辺にある高級リゾートホテルなどからの引き合いも増えている。さらには、この夏、浅間山麓や八ヶ岳の美しい景色をのぞむ地に、敷地面積約5000坪のハーブファーム「花香軽井沢」を開園する予定だ。
松本さんは「この家がなかったら、今頃大阪へ逃げ帰っている。この家と歩みを共にしながら、やっとここまできた。」と振り返る。「信州に来て、信州の素材を使い、信州から発信する。信州には大きなブランド力がある。だから、なんぼでもチャンスがある。」と声を高めるまなざしの奥には、さらなる夢が広がっている。 |
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