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「21世紀 伸びる住宅会社の条件」 三島俊介監修、PHP研究所編 PHP研究所、2000年10月  より抜粋
 
独自のFB工法で暖かい家をつくる 
 
北信商建株式会社 代表取締役社長 相澤英晴
北信商建株式会社FB工法開発秘話
圧倒的な支持を集める「ホクシンハウス」
 断熱、気密、換気、暖房。住宅の基本性能とも言えるこの四つを満足させる呼吸する高断熱・高気密住宅、FB工法をベースに、太陽熱暖房住宅のFBS工法、FBソーラーと次々に新工法を開発した当社には、多くの方々から心暖まる応援の声が届いています。
 「独身時代には、部屋の中で食べたカップヌードルの食べ残しが凍ってしまうほど寒い家に住んでいました。だからこそ、家を建てるなら絶対に暖かい家にしたいと思っていました。そして、運命的に巡り合ったのが高気密・高断熱住宅の最先端をいくホクシンハウスの家。ストーブ一台で家中どこもポッカポカ」「街中でホクシンハウスの家が建っているとうれしくなるのは私だけでしょうか?外観を見せていただいて、ああ、このお家はここにこだわっているな、あそこがステキだな、と女房と語り合っています」は、神奈川から仕事の関係で長野に住み始めて10年になるお客様のホームページ。
 足に障害のある方からは、「北信商建で建てた家」と題したパンフレットが送付されてきました。それとともに 「バリアフリーな設計で、身体にやさしい家を建てようと両親が一大決心してくれたことから、北信商建に出合うことになりました」という出だしで始まるお便りをいただきました。ストーブ一台で冬でも半袖で過ごせること、トイレを床から少し高く設定すると提案した当社の社員の優しい心づかい、完成後も手すりをつけるなどアフターサービスも満点で、これから家を建てようと考えている人には、ぜひ北信商建のFB工法をすすめようと考えているとのことです。
 また、ホクシンの家に実際に住んでおられるお宅を訪問した時に、どこでも素足で歩けること、床下にもおふとんが収納できること、浴室がいつもカラッとしていてカビが生えないこと、凍結防止帯がいらないこと、収納がいっぱい確保できること、全室24時間暖房の燃費が月一万円程度で済むこと、そしてアフターメンテナンスが充実していることなどを、直接お聞きになったり、ご自身でも実際に体験されてから、モデルハウスヘ来られる方も数多くいらっしゃいます。これほど多くの方々に支持されているのは、家づくりの性能やアフターサービスの良さに満足してもらっているからにほかなりません。
 そんなFB工法が誕生したのは、あるお客様からのクレームがきっかけでした。
信用第一の創業期
 私は学校を出てすぐに、当時すごい勢いで伸びていた地元の建築会社に入社しました。しかし期待したほど待遇が良くなかったため退職し、父の設備工事の仕事を手伝うようになりました。その間、いろんな仕事をしながら独立するなら何がいいかと考えました。そして、直接お客様と接することのできる住宅建築の仕事がしたいと思い、別の住宅会社の長野営業所へ勤めることになりましたが、ここも一年余りで閉鎖になってしまいました。それを機に、昭和52年(1977)に独立しました。
 手持ちのお金はわずか50万円でしたが、50万円なら、50万円分の仕事をすればいい、無理をしてまで仕事をしなくてもいいと思っていたところ、独立する前の会社で一緒に働いていた基礎屋さん、大工さんなどの職人さんたちが、独立間もない私に工場の新築工事のお客様を紹介してくださいました。はらはらどきどきの一年でしたが、おかげで二年目には、手持ちのお金が500万円になり、そのお金を元手にして法人化しました。
 独立した時最初に仕事をもらった会社、最初に勤めた会社、次に勤めた会社、私と同時期に独立した人は、私が独立して二、三年の間にすべてオイルショックのあおりで倒産してしまいました。会社が倒産することは悲惨です。そんなことには絶対になりたくないと思って一生懸命頑張りました。「50万円分の仕事をしていたらいい」というのも、自分の器以上のことはしない、人のお金をあてにしてはいけないと思うからです。
 独立した年は10棟の住宅を手がけることができましたが、一年中現場を飛び歩き、次の営業ができなかったため、その暮れには次の年の仕事がほとんどない状況でした。その時は焦り、悩みました。しかしいろいろ考えた末、「何の信用もない私にお客様が仕事を頼んでくれたのだから、今は次の仕事を考えるより、仕掛かり途中のお客様の仕事を完璧に仕上げて引き渡そう。そのほうが来年の仕事をみつけるより先決だ」と自分に言い聞かせて、精一杯の仕事をしました。
 結果的には、受注活動に出遅れたにもかかわらず、前の年より多くの仕事に恵まれました。一年目に10軒の仕事をていねいにやり遂げた仕事ぶりが認められたからでしょう。こうして少しずつ信用がついてきました。
FB工法の誕生
 創業後しばらくは工法などを考える余裕はありませんでした。ところが昭和60年前後に、あるお客様から「相澤さん、冬場に結露して困る」というクレームが入ってきました。そのクレームをきっかけに、独自の工法開発に取り組むことになります。冬場の長野は寒さが厳しく、真冬にはマイナス20度近くになるところも少なくありません。そんな長野の気候に合った家、性能の完璧なものをつくらなければならないと思い、まずストーブ一台で家中が暖まる家を勉強するため北海道に行きました。その後いろいろな工法を手がけるようになり、昭和63年(1988) にFB工法が誕生しました。
 FB工法の家の最大の特長は、冬暖かく、夏涼しく、そして建物全体がいつも新鮮な空気におおわれているということです。そのころは、ストーブは部屋で焚くものと考えていましたから、最初は居間にストーブを置いて、吹抜けなどを利用し、全室暖まるプランにしていました。一部屋のストーブで家中が暖まるということに多くの人々が感動され、受注は着実に増えていきました。
進化するFB工法
 しかし、問題点が一つありました。一つの部屋に置いた暖房機で家全体が暖まりますので光熱費は抑えられますが、居間の空気を直接循環させることによって家全体を暖めるということは、居間の空気が直接二階の子ども部屋や寝室などにも伝わってしまうということです。これはすなわち、音も家中に伝わっていくというデメリットになります。音が筒抜けになると、二世帯、三世帯住宅で住んでいる人が気疲れを起こしてしまいます。
 冷房はその冷気を直接肌に感じたほうが気持ちよくても、風を感じる暖房は不快です。何とかならないだろうかと考えていた時、たまたまあるお客様から「地下室をつくってほしい」というお話がありました。それが大きなヒントになりました。「地下室にストーブを置けば家中が暖まるのではないか」。そう思った私は、床下に暖房機を置くようにしました。これが平成3年の冬のことです。
 ところがいざ床下に暖房機を入れ、暖めてみたところ、室内は全く暖まらない。冬場の工事のため床下が冷えきっていたからです。しかし、春にお客様が引っ越され、その暮れにもう一度床下のストーブを使ったところ、家中が暖まってしまいました。また換気システムも今までは、部屋の空気が汚れた時に、その部屋でだけ使うものでしたが、この家では、室内はもちろん床下や壁体内の空気も、全熱交換型換気扇によって換気し、家全体を新鮮な空気でおおってしまう換気システムにしました。これが、床下の暖房機で家全体を暖める暖房システムを確立するベースとなりました。
 家全体がいつも新鮮な空気でおおわれ、断熱・気密・換気・暖房といった、快適な暮らしに求められる住まいの基本性能(ベーシック)がすべて整っているということで、FB(フレッシュ・ベーシック)工法と名づけました。このFB工法は平成4年と5年に省エネ住宅賞を二期連続で受賞し、平成8年には外断熱工法として全国で初めて、(財)住宅建築省エネルギー機構の国内最高水準気密住宅の認定を受けました。
太陽熱を使ったFBS工法、FBソーラー
当時は、お金のかかるソーラーハウスよりも、単純な高断熱、高気密住宅がいいと思っていましたが、「太陽熱を利用した家のほうがいい」というお客様があったことから、ソーラーハウスの研究にも積極的にチャレンジしました。
そして、FB工法の住宅で屋根と一体に設置されたソーラーコレクターで集熱された熱を効率よく取り込み、暖房は壁の中の空気を、給湯は不凍液をそれぞれ循環させるソーラーハウスFBS工法を開発しました。平成4年に誕生したこの工法も、省エネ住宅賞を受賞し、ソーラーハウスの認定も受けています。
 FBS工法を開発した後、太陽熱利用をさらに普及させるためにも、よりシンプルでイニシャルコストを抑えたソーラーシステムを開発したいと思い、平成6年にFBソーラーを開発しました。FBソーラーは、FBS工法の不凍液だけを循環させ、太陽熱をオールシーズン給湯に利用できることを主目的としたものですが、ソーラーで暖まった不凍液を床下のパネルヒーターにも循環させることで、太陽熱を暖房にも利用できるようにした点に大きな特徴があります。
 FBソーラーなら、家庭で一番多く使う給湯のエネルギーの七、八割が太陽熱で賄えます。そのうえ環境に良くて構造もシンプル、設置も簡単です。そうしたことから、FBソーラーは環境共生住宅の認定を取得しました。
 今一番人気があるのがこのFBソーラーです。その理由は、屋根に一体に設置されたソーラーパネルが周りの方にもインパクトがあること、そして蛇口を開くと「今日も太陽熱でお風呂に入れる」と毎日実感できることです。メンテナンスも簡単で、年に一回の定期点検は当社が無料で対応しています。
外壁にレンガタイルを用いたイギリスチューダー調の住宅 大きな切妻屋根にFBソーラーと太陽光発電を組みこんだ住宅
 
広がりゆくホクシンハウスの輪
お客様がお客様を呼ぶ
 当社はいま長野、上田、松本に展示場を開設しています。これも、お客様のリクエストにおこたえしてつくったものです。きっかけとなったのが平成元年のことです。まだ高速道路がなかった時、上田市から1時間半ぐらいかけて、FB工法での建築を頼みに来てくれた人がいらっしゃいました。
 ホームセンターの経営者の方で、職人さんを知っているのでその方を紹介するからつくってほしいと言われ、上田で一軒つくりあげました。おかげ様で翌年から上田でも、毎年何軒か注文が入るようになりました。
 次には長野県北部の大町市からお客様が来られました。その人も、家族ぐるみで付き合っている建築会社があるので、そことタイアップしてつくってくれないかということでしたので引き受け、その建築会社に施工してもらいました。
 翌年には明科や松本と、県内各地から引き合いがくるようになりました。徐々に南下して、ある時おもしろいお客様との出会いがありました。
 その方は伊那の出身で、当時は台湾に住んでいらっしゃいました。「伊那に帰ったら自分の家を建て替える。その時は暖かい家にしたい」と思って台湾で日本の住宅雑誌を買い、勉強しているうちに、「ホクシンハウスのこの工法が良さそうだ」 と思われたそうです。帰国の際、当社を訪ねてきてくださいました。
 その後連絡をとってみると、「実は今、伊那に帰ってきてこちらの住宅メーカーとプランを考え始めたところです」 ということでしたので、「じゃあ、私もプランに参加させてください」と言ってプランづくりに参加しました。すると、私のプランを気に入ってもらい、とんとん拍子に話が決まりました。
 FB工法から始まったホクシンハウスは、今や県内で700棟の実績にもなりました。これはすべて、お客様が全県に広げてくださったと思っています。
 真の快適な家づくりを望まれたお客様のおかげで、県内各地に施工実績を残すことができ、しっかりとした施工体制もできあがりました。折しも長野オリンピックに向けて高速道路が完成したため、もっと地域に密着した活動を展開しようと、平成9年、長野、上田、松本に展示場をオープンしました。
 平成4年には、広島の建築会社からも「お宅の工法を使わせてほしい」 という話が舞い込んできました。本当にこの工法を気に入ってもらえるなら、地元に安心して施工を任すことのできる会社があったほうがいいと思い、代理店制度をとるようになりました。現在では、その数も全国で10社を超えました。そこからまた、さらにホクシンの輪が広がっていきます。
こだわりの家に挑戦
 当社による直接施工も、昨年は岐阜、福島、今年は東京、山口、愛媛と、長野県以外にも広がっています。FB工法が全国に広がりつつあるわけです。
 ホクシンハウスの広告をご覧になった福島県の主婦の方から問い合わせがあり、資料を送付すると、「福島でもできますか」と電話がかかってきました。その人は、ご自身が思い描く住まいの外観から室内の様子までを、5年の歳月をかけて9冊のスケッチブックに色鉛筆とクレヨンを使ってカラーパースで描いていらっしゃいました。理想の家を実現するために、何件ものメーカーを訪ねたりご自身で工法の勉強もされたそうですが、これぞというところがない。そんな時、FBソーラーの掲載記事を見て、省エネ、環境配慮、健康住宅などの総合的な取り組みが気に入り、ホクシンハウスしかないと判断されたようです。スケッチブックを見るとまさしくアイデア満載の家でした。居間にロフトヘ登る階段を兼ねたすべり台をつくったり、浴室の出窓の床にビー玉を敷きつめ、下から光が当たるとビー玉が虹色に輝いたりと、アイデアいっぱいの住宅が描かれていました。
 自らの夢をここまで形にされたお客様との出会いに、私自身ほんとうに感動しました。正直なところ、最初はどう対応していけばよいのか悩みましたが、お話を伺っているうちに、家づくりにかけるお客様の夢の大きさを知り、全身全霊を込めて挑戦してみようという気になってきました。
 一般的に、施工現場が遠隔地の場合、施工管理が難しくなります。ましてや、このようなアイデアいっぱいの手づくりの家を施工するとなるとなおさらです。しかし私は、自分と同じようにこの家に感動してもらえる地元の建築会社、特に個人の大工さんが見つかれば、きちんと施工できると確信していました。FB工法は工法自体がそれほど複雑ではないからです。当社のこの工法が全国で初めて、気密住宅の最高ランクに認定されたのも、一つには工法が簡単だからです。
 工法に絶対的な自信があって、なおかつこのお客様の姿勢に感動した私は、さっそく信頼できる地元の大工さんを紹介してもらうことにしました。その大工さんも最初は悩んだそうですが、長野に来てもらってFB工法を勉強してもらい、冬の長野でのFB工法による家の暖かさを実際に体験してもらっているうちに、徐々に自信が芽生え始めたようです。
 結果的に、工事は大成功でした。私が管理したのは本体の性能だけで、内装については奥さんが現場監督と詳細に打ち合わせをされました。最も苦労したのは大工さんだったと思います。完成すると、そのお施主様のおかげで福島県でもFBソーラーの会員が4社もできてしまいました。
健康に良いFB工法
FB工法はまた、健康に良い住まいを求める人からも支持されています。
 東京で勤務医をしていた方が、長野にやって来られました。自然治癒力を高めて患者さんを治したいという意思を持った先生で、住まいづくりについても、特に老後を意識して、夏冬を快適に過ごせ、さらに環境にも配慮した真の健康住宅を望んでおられました。世界中の住宅関連雑誌を読んで、先進的な健康住宅を徹底的に調べた結果、FBS工法にしようという結論を出されました。その先生は、「外断熱で壁体内の空気をソーラーで暖め、それを循環させると、床、壁、天井板から輻射熱や遠赤外線が出る。それによって身体が芯から暖まる。FBS工法の家は本当の健康住宅だ」と絶賛してくださっています。健康住宅については無垢の材料を使ったりしたものがそうだと考えている人もいるようですが、真の健康住宅とは実際にその家に住んで健康になる住宅です。材料などはその一つの手段にすぎないのです。実際にホクシンハウスに住まわれた方からは、そういう真の意味での健康住宅だと高く評価されています。
車3台分のビルトインガレージを備えたスキップフロアの住宅 高原の傾斜地に建てられたナチュラルテイストの住宅
感動の家づくりストーリー
家づくりの輪
「一生に一度の家づくり」を計画されたお客様が、家づくりを決断してから業者選び、着工、棟上げ、内装工事を経て引き渡しを受けるまでの苦労と感動は、なかなか一言では言い表せないほどです。そんな大切な家づくりを任された私たちも、そのことを十分理解して工事にあたらなければなりません。一方では、工事を担当する職人さんも暑いところや寒いところで、お客様に満足していただける家をつくろうと、ひたすら頑張っているわけです。
 そんな施主様と協力業者のみなさん、社員で、家づくりの感動を共にするために、当社では機関紙「ぽんちゃん通信」を発行しています。ここには、家に対するお客様のこだわりや思いの他に当社の社員や職人さんの声も掲載しています。
 ある基礎屋さんは「頑強な基礎づくりはもちろん、仕事場に入る時は靴を履き替えるなど、常にきれいな状態に保っています」 「北信商建という看板を背負っているからこそ、しっかりした仕事をしなければならないと思っています」と言ってくれています。社員でなくても、そういう気持ちになってくれているのです。
 「八年目を迎えるわが家」という特集記事も掲載しました。築後八年のお施主様も真の健康住宅に大満足していただいているあかしです。
 多くの住宅メーカーは、完成前の家は見せても、実際に住まわれ、夏・冬を経験されているお客様のお宅を紹介したがりません。実際に住んでみると、あちこちに不備があって不満を持っているお客様が多いからです。また、○○セールや○○特典の広告で契約をとったお客様が、その後の詳細打ち合わせの際に次々と提示される増工・増額に疲れ果て、不満を残したまま入居していることを、住宅会社のほうも知っているからです。楽しいはずの家づくりが逆にストレスになってしまったお客様は、そんな会社の宣伝記事に紹介されたくないでしょう。
 真に快適な健康住宅は、年を追うごとに、そのお施主様に本当の優しさを与えてくれます。そして、そんな住宅を知ったお客様は、心から私たちにお友達を紹介してくれます。私たちはそんな家づくりを実践しています。
省工ネの会社づくり
お客様は家づくりに対して当然完璧を求められています。私たちが考えている以上に、住宅に愛着をもっておられます。
 先日、当社が施工したあるお客様の家が、突風と横なぐりの雨で外壁から雨漏りしてしまいました。強風を伴う風雨の場合、時によっては仕方がないという私の心の中にあったわずかな甘えを、しっかり指摘されてしまったわけです。「私たちは何千万円もの借金をして家を新築しました。100パーセントの家を提供してもらうのが当然じゃないですか」と言われ、施工技術のさらなるレベルアップに挑戦しなければと、奮起させていただくことができました。
 現在、さらにレベルを上げた、人と環境にやさしい家づくりが求められていますが、その一方でコストダウンにも積極的に取り組まなければなりません。
 そのためには、さらなる技術開発はもちろん、社員をはじめ協力業者一人ひとりの技術レベルを上げなければなりません。さらに住宅会社自身も、できるだけ経費のかからない省エネ経営であるべきと考えます。これを実現できれば、どこにも負けない経営効率の高い会社として成長していけるわけです。
 この理想とする会社を目指し、なんとかここまでこれたわけですが、これは、独自の技術開発と社員、そして協力業者一人ひとりの協力があってこそと、感謝の気持ちで一杯です。社員にノルマを与えているわけではありません。ノルマを与えて管理しても、人は育たないからです。それより、「去年8棟できたので、今年は9棟やろう」「去年は先輩に付いて現場を管理したが、今年は一人でやりたい」「去年までは現場を見るのが精一杯、でも今年はお客様に本当に満足してもらえる引渡しができるようにしたい」。そのように、個人が自立に目覚めることのほうが大切だと考えています。
家づくりの楽しみ
これから業界はますます厳しくなり、お客様の目も厳しくなってきます。そうした中で伸びていくための条件は、お客様の声を聞き、いかに満足させてあげられるかということに尽きるのではないかと思っています。
 家をつくれば、大半のお客様は一生かけてローンを返済していかなければなりません。そんなお客様に満足していただけない家を提供してしまうことは、あまりに寂しいことです。
 家づくりは子育てと同じように、できあがる過程にも楽しみがあります。つくった過程を知っているからこそ、思い出がその家に刻まれ、家が大切にされるのです。むだな工期をかけるのはもちろん避けるべきですが、お客様にはできるだけ家づくりの過程も楽しんでいただきたい。住宅会社も、効率だけを追求するのではなく、家づくりそのものをお客様と一緒になって考えていくことが大事です。これは営業活動も全く同じです。
 いかに早く営業して、他社より先に契約するか。そうしたテクニックばかり追求していては、お客様に満足していただける家づくりはとうていできません。
 見せかけや偽りのテクニックによる売り込み合戦よりも、本当に満足して住んでいただける住宅づくりを目指し、最善の努力をすべきです。
 当社の展示場に来てくださる人は、人の噂を聞いたり紹介されて来てくださる方が大変増えています。当社で建てなかったお客様も、「やはりホクシンハウスに頼めばよかった」と言って、お知り合いを紹介してくださった方もいました。
 来場のお客様には、「いろんな勉強をして悔いのない家づくりをしてください」と言っています。それで、「やっぱりホクシンだった」と言っていただければ最高です。そのように十分に説明し、勉強していただき、お客様に納得していただいてはじめて、契約していただくようにしています。
 本来家づくりは、お施主様にとって一生に一度の大変楽しい時期であります。そんな家づくりに参加させていただき、私たちも共に楽しませていただければ幸いです。一生に一度の家づくりが、本当に満足していただけるよう、感動の家づくりを目指し続けたいと考えております。

 

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